OCSにおけるVMware利用について
ネットワーク接続の概要
- オンプレミスシステムのVMware vSphere環境は、利用機関のセグメント内に構築されている想定です。
- 接続申し込みにあたって、外部のパブリッククラウド環境を併用しない場合は項目(7)〜(16) を提示いただく必要はありません。
ネットワークの要件
オンプレミスシステムで構築されたVMware vSphere環境をOCSから利用するためのネットワークに関する要件は以下のとおりです。
- VCコントローラから vSphere 環境へのルーティングが可能なこと
- vCenter Server に対し、vSphere の REST API (vCenter REST API) が実行できること
- vCenter 管理下のESXiサーバで作成されるVM (=VC Node) に対し、SINET L2VPNによるプライベートネットワークで接続可能なこと
- vCenter管理下で作成されるVMのためのDHCPサーバが用意されていること
- VCノード作成時に固定IPアドレスを付与する場合は不要
- vCenter REST API 実行のために必要な各パラメータ(後述)をOCS運用担当者に提示し、VCコントローラに設定済みであること
VMware 仮想マシン テンプレートの作成について
VMware vSphere環境において、OCS向けの仮想マシン テンプレートを作成する際の必要事項について説明します。
仮想マシン テンプレートの要件
- サポート対象 OS ディストリビューション:
Ubuntu 20.04 LTS
- ssh サーバが VM 起動時にポート22番で自動起動すること
- パスワード認証による ssh ログイン可能な
ubuntu
ユーザが存在すること
- パスワードはOCS運用担当者から指定されたものを設定すること
ubuntu
ユーザは sudo
コマンドによりパスワード入力無しで root権限を得られること
- Docker-CE がインストール済みで VM 起動時に Docker daemon が自動起動すること
- インストール手順 https://docs.docker.com/engine/install/ubuntu/
- VMware Tools がインストール済みで VM 起動時にサービスが自動起動すること
- Ubuntu の場合は
open-vm-tools
パッケージを利用可能
- VM起動後に OS のカスタマイズ機能を実行する仕組みは VMware Tools が担っている
VMをテンプレートに変換する前に必要な操作
- cloudconfig に元のホスト名が保持されないようにし、ホスト名をリセットします。
sudo sed -i 's/preserve_hostname: false/preserve_hostname: true/g' /etc/cloud/cloud.cfg
sudo truncate -s0 /etc/hostname
sudo hostnamectl set-hostname localhost
- 現在のネットワーク構成を削除します。
sudo rm /etc/netplan/*.yaml
- シェルの履歴を消去して VM をシャットダウンします。
cat /dev/null > ~/.bash_history && history -c
sudo shutdown now
vCenter REST API 実行のために必要な各パラメータ
VCコントローラ側で事前に設定が必要な以下の各パラメータ情報をOCS運用担当者にご提示いただきます。
- vSphereサーバ (vCenter) のホスト名 または IPアドレス
- vSphereのデータセンター名
- vSphereのデータストア名
- vSphereのリソースプール名
- 仮想マシン接続先のvSphereのネットワーク名
- 仮想マシン接続先のvSphereのネットワークサブネットマスク長
- マシンイメージとして使う仮想マシンテンプレートの名前(VMテンプレート名)
- 仮想マシンに設定するデフォルトゲートウェイのIPアドレス
- 仮想マシンに設定するドメイン名(例:
<VCコントローラ名>.local
)
- 仮想マシンに設定するNTPサーバ情報(例:
pool ntp.nict.jp iburst
)
- 仮想マシンに設定する参照先DNSサーバのIPアドレス(例:
8.8.8.8
)